Vol.14　美のポーラが誘うアートの世界『POLA MUSEUM ANNEX』で感性を磨く

ポーラ銀座は、銀座一丁目駅のほど近く、銀座中央通りに面する美しいビルにあります。同じ敷地にあった旧ポーラ銀座ビルを建て替えて2009年に誕生しました。人の肌を輝かせる「水」と「光」、生命をあらわす「時」をコンセプトとして設計されたのだという。変化や動きを表現するために、ファサードには、キネティック（可動）パネルと色彩表現ができるLED照明を組み込み、建物の表情を自在に変化させられるようになっています。ポーラが目指すものを建築でも表現し、銀座の顔とも言える中央通りに凛と佇んでいます。そのなかにはなんと無料で楽しめる美術館が存在します。ポーラブランドを象徴するこのスポットに今回は注目しました。

ミュージアムに行くにはポーラ銀座ビル3階へ

ポーラ銀座ビルのコンセプトである「美容」「美術」「美食」の3つの美。その1つである美術を担うのがこのPOLA MUSEUM ANNEXです。銀座の街で芸術を通して、美意識や感性を磨いてもらうことを願ってつくられました。気軽にアートを体験できるようにと、なんと太っ腹に無料でみられる企画展を開催しています。訪問したのは久保寛子さんによる『鉄骨のゴッデス』の会期中！ポーラ銀座ビル1階は化粧品やファッション雑貨などの店舗。美術館へ行くには正面右手のエレベーターで3階へ。

ポーラから私たちへ未来につながるアートの提案

ビルの上階には有名なフレンチレストラン、美容クリニック、和菓子屋さんなどの店舗も入っています！ビルの美しさを活かした美しい内装の店舗が入っているのがさすが「美」のポーラ銀座ビル！3階にあがるとガラス張りの入口ゾーンがお待ちかね。今回はスタンプを押せるゾーンも用意してありました。展示された作品の説明を手に中へ。POLA MUSEUM ANNEXでは、ポーラ美術館コレクションから現代美術の展示まで、多彩な企画で未来へつながるアートを提案しているという。美しい作品に出会える感動の場を用意することで、訪れた人を一層輝かせる、そんな空間づくりを目指しているそう。

シンプルな空間に映える展示に心奪われる

無料の展示とはいえ、あなどるなかれ。コンパクトな空間ながら、本格的なアートを体験できます。今回の展覧会、久保寛子さんは、工事現場で見かけるブルーシートや鉄、コンクリートなどの身近な素材から神像や土器などの彫刻作品を創り出す新進気鋭の作家さんです。防風ネットでつくられた新作「鉄骨のゴッデス」を含む約60点の立体作品が展示されていました。空間の美しさに映えるのが、普段工事現場でみる素材と同じとは思えないほど美しく見える色彩の作品たち。新鮮な造形物に心が躍ります。

作品のパワーを受け展覧会の世界に没頭

農耕や偶像をテーマに、古来日常にあった祈りを現代に置き換えた作品を制作しているという久保寛子さん。効率化された工業製品のなかにゴッデス（女神）を見出すことができるのか？という問いから、生まれた作品なのだそうです。写真は展覧会のタイトルにもなっているメインの展示「鉄骨のゴッデス」。この展覧会では、写真撮影もOKだったので撮らせていただきました。写真を撮り、発信したくなる、現代的な感覚にも強く訴えかけてくれる展覧会に感じました。

銀座でフラッと気軽に立ち寄れるアート

POLA MUSEUM ANNEXを運営するポーラ・オルビスグループは、「美」と同等の価値を持つものとして文化芸術活動に対しても注力してきたそう。この場所はポーラ創業80周年に、新たなアート・文化の情報発信基地としてオープンしました。歴史的に価値のある原画の展示も可能な設備を整えたギャラリーとなっているのだという。平日の昼でも、会場には銀座でアートを楽しむ人の姿がちらほらありました。気軽に立ち寄り、美から刺激を受けることができる場所はとても貴重。時期によってさまざまな展示が楽しめるので、ぜひ銀座に来た際には、フラッと立ち寄ってみてはいかがでしょうか。